WALLYROCKET51は、イタリアの高級ヨットメーカーであるWally社が手掛ける全長15.5メートルのレーシングヨットです。このモデルは、IRCやORCレーティングの下で世界最速のレースボートを目指して設計されており、革新的なデザインと高度な技術が融合しています。
設計と構造
WALLYROCKET51は、アメリカズカップでの経験を持つBotin Partnersとのコラボレーションにより開発されました。船体は超軽量の6.3トンで、プリプレグカーボンやノーメックス、コアセルなどの先進的な素材を使用したカーボンフォームサンドイッチ構造を採用しています。これにより、軽量化と高い剛性を実現しています。
また、キールの後縁にはトリムタブシステムが組み込まれており、風上での揚力を高め、抵抗を減らすことで、優れた上り性能を発揮します。この設計により、IRCやORCレーティングの下で他の競合艇を凌駕する性能を持つとされています。
デザインとレイアウト
デッキレイアウトは、最小限の乗組員での操作を考慮して設計されており、必要な乗組員数は11名と、同クラスの他のボートよりも少なくなっています。高弾性カーボン製のスパーやAeroSixカーボンリギング、高性能デッキハードウェアの採用により、操作性とパフォーマンスの向上が図られています。
パフォーマンス
シミュレーションによれば、WALLYROCKET51はIRCおよびORCレーティングのもとで、他の競合艇よりも優れた性能を発揮できるとされています。クラシックな地中海レガッタ、オーシャンレース、短距離のブイ回りレースなど、さまざまなレース形式での勝利が期待されています。
技術仕様
- 全長:15.5メートル
- 全幅:4.32メートル
- 喫水:3.5メートル
- 排水量:6,250キログラム
- 帆面積:風上航行時167㎡、風下航行時363㎡
WALLYROCKET51は、純粋なワンデザインクラスとして設計されており、ユニットコストの低減と、リアルタイムで競い合うオーナー同士のコミュニティ形成を目指しています。このヨットは、高度な技術と革新性を求めるセーラーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。