Southern Wind SW123は、南アフリカのSouthern Wind Shipyardが建造する全長約37.5メートルのセーリングスーパーヨットで、2027年の進水が予定されています。このモデルは、Farr Yacht Designによる船体設計と、イタリアのNauta Designによる外装・内装デザインを採用し、パフォーマンスと快適性を高次元で融合させた「Smart Custom」哲学を体現しています。
船体と構造
SW123は、カーボンファイバーとCorecellフォームを用いた真空成型構造により、軽量かつ高剛性な船体を実現しています。全長37.5メートル、全幅8.18メートル、喫水はテレスコピックキールにより3.8〜5.9メートルの調整が可能で、総排水量は約108トンです。ツインラダーシステムと組み合わせることで、優れた操縦性と安定性を提供します。
デッキと外装デザイン
デッキレイアウトは、GT(グランツーリスモ)バージョンとX-Crossoverバージョンの2種類が用意されており、オーナーの好みに応じて選択可能です。GTバージョンでは、低くフラットなデッキハウスと広いコックピットが特徴で、X-Crossoverバージョンでは、デッキサロンと短めのコックピットを組み合わせています。また、船尾のダブルフォールディングトランサムは、ビーチクラブや最大5.35メートルのテンダーを収納できるガレージとして機能します。
インテリアと居住性
インテリアはNauta Designによるもので、オーナーの要望に応じたカスタマイズが可能です。標準レイアウトでは、前方にオーナーズキャビン、中央にサロン、後方に3つのゲストキャビンを配置し、最大8名のゲストを収容できます。クルーエリアは、3つのキャビンと専用のバスルーム、8人掛けのクルーメスを備え、5〜6名のクルーが快適に生活・作業できる設計となっています。
推進システムと性能
SW123は、ディーゼル・エレクトリックハイブリッド推進システムを採用し、環境への配慮と高効率な航行を実現しています。このシステムは、バッテリーバンクによる「サイレントモード」、ディーゼルエンジンと電動モーターを併用する「ハイブリッドモード」、航行中にプロペラを利用して発電する「ハイドロジェネレーションモード」の3つの運転モードを備えています。
多用途性とカスタマイズ性
SW123は、ブルーウォータークルージング、オフショアレース、チャーター利用など、多様な用途に対応できる設計となっています。オーナーの要望に応じて、セイルプラン、キールタイプ、デッキレイアウト、インテリアデザインなどを柔軟にカスタマイズできる「Smart Custom」アプローチを採用しており、個々のニーズに最適なヨットを提供します。
Southern Wind SW123は、先進的な技術、高性能なセーリング、環境への配慮、そしてオーナーの要望に応えるカスタマイズ性を兼ね備えた、次世代のセーリングスーパーヨットです。そのバランスの取れた設計と高い完成度は、世界中のセーリング愛好家から高い評価を受けています。
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