HABER 800C4は、ポーランドのHaber Yachtsが製造する全長9.5メートルのセーリングヨットで、特に独自のセルフステアリングシステム「C4」により、単独航行や長距離クルージングに最適な設計となっています。このヨットは、伝統的なガフリグと現代的な技術を融合させ、快適性と安全性を高い次元で実現しています。
船体と構造
HABER 800C4は、全長9.5メートル(バウスプリット含む)、船体長7.93メートル、全幅2.5メートルのモノハル構造を採用しています。喫水はリフティングキールにより0.58〜1.80メートルの調整が可能で、浅瀬やマリーナでの取り回しに優れています。船体重量は約2,800kg、バラストは800kgで、CE認証クラスB(外洋航行対応)を取得しています。
セーリング性能とC4システム
最大の特徴である「C4セルフステアリングシステム」は、4枚のセンターボード(前方1枚、中央1枚、後方左右2枚)を独立して操作することで、風向や波の影響を受けながらも、自動的に進行方向を維持します。このシステムは電力を必要とせず、物理法則に基づいてヨットの安定性を確保するため、特に荒天時や長距離航行時に有効です。また、ガフリグのカッターセイルプランを採用し、メインセイル20.5㎡、フォアセイル12.3㎡、ジェノア22㎡の合計54.8㎡のセイルエリアを確保しています。
デッキとコックピット
デッキは、広々としたコックピットと高いキャビン構造を備え、快適なクルージングをサポートします。バウスプリットにはアンカーシステムが組み込まれ、利便性と安全性を向上させています。また、マストの昇降は一人で操作可能なシステムを採用し、橋の下を通過する際や保管時の利便性を高めています。
インテリアと居住性
HABER 800C4のインテリアは、最大5名までの宿泊が可能で、キャビン内の高さは1.90メートルと快適な居住空間を提供します。前方にはダブルベッドを備えたフォアキャビン、中央にはU字型ソファとテーブルを配置したサルーン、後方には快適なアフトキャビンを備えています。ギャレーにはステンレス製シンク、2バーナーコンロ、冷蔵庫を完備し、長期航海にも対応します。
エンジンと設備
標準で10〜25馬力のディーゼルエンジンを搭載し、信頼性の高い推進力を提供します。また、電動ウィンドラス、セルフテーリングウィンチ、電動および手動のビルジポンプ、ブラックウォータータンク、淡水タンクなど、充実した設備を備えています。
HABER 800C4は、独自のセルフステアリングシステムと高い居住性を兼ね備えたセーリングヨットで、単独航行や長距離クルージングを楽しむセーラーにとって理想的な選択肢となるでしょう。その堅牢な構造と快適な居住性、独自のセルフステアリングシステムにより、幅広い航海スタイルに対応します。
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