HABER 32C4は、ポーランドのHaber Yachtsが製造する全長11.8メートルのセーリングヨットで、外洋航行に対応したCE認証クラスAを取得しています。このヨットは、伝統的なデザインと最新技術を融合させ、快適な居住性と高い航行性能を兼ね備えています。
船体と構造
HABER 32C4は、グラスファイバー製のモノハル構造を採用し、堅牢性と軽量性を実現しています。全幅は2.98メートル、喫水はリフティングキールにより0.65〜1.9メートルの調整が可能で、浅瀬やマリーナでの取り回しに優れています。また、内部バラストと高いフリーボードにより、安定した航行性能を提供します。
セーリング性能とC4システム
このヨットの特徴的な装備として、C4セルフステアリングシステムがあります。4枚のセンターボード(バウ、メイン、スターン左右)を備え、風向や波の影響を受けながらも、物理法則に基づいて自動的に進行方向を維持します。このシステムは電力を必要とせず、長距離航行時のエネルギー消費を抑えることができます。また、ガフリグ(ガンタータイプ)を採用し、低いマスト高でも84平方メートルのセイルエリアを確保し、安定したセーリング性能を実現しています。
デッキとコックピット
デッキは、広々としたコックピットとデッキサルーンを備え、快適なクルージングをサポートします。ステンレス製のバウスプリットには、アンカーシステムとティーク製のプラットフォームが組み込まれ、利便性と安全性を向上させています。また、マストの昇降は一人で操作可能なシステムを採用し、橋の下を通過する際や保管時の利便性を高めています。
インテリアと居住性
HABER 32C4のインテリアは、オーク材を使用した温かみのあるデザインで、最大6名までの宿泊が可能です。前方にはダブルベッドを備えたフォアキャビン、中央にはU字型ソファとテーブルを配置したサルーン、後方には快適なアフトキャビンを備えています。ギャレーにはステンレス製シンク、2バーナーコンロ、冷蔵庫を完備し、長期航海にも対応します。また、デッキサルーンにはステアリングポジションがあり、悪天候時でも快適に操船が可能です。
エンジンと設備
標準で21馬力のディーゼルエンジンを搭載し、信頼性の高い推進力を提供します。また、電動ウィンドラス、4つのセルフテーリングウィンチ(うち1つは電動)、電動および手動のビルジポンプ、80リットルのブラックウォータータンク、200リットルの淡水タンクなど、充実した設備を備えています。
HABER 32C4は、伝統的なデザインと最新の技術を融合させたセーリングヨットで、浅瀬航行から外洋クルージングまで幅広いシーンで活躍します。その堅牢な構造と快適な居住性、独自のセルフステアリングシステムにより、長距離航海を楽しむセーラーにとって理想的な選択肢となるでしょう。
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