Fountaine Pajotの「Tanna 47」は、快適性、性能、そして革新性を兼ね備えた最新のセーリングカタマランです。このモデルは、2021年9月のカンヌ・ヨッティング・フェスティバルで初公開され、2022年2月にはマイアミで米国初披露となりました。「Tanna」という名称は、バヌアツ諸島にある美しい島に由来しています。
デザインと構造
全長13.94メートル、全幅7.7メートルのTanna 47は、Berret-Racoupeau Yacht Designによって設計されました。このカタマランは、エルバ45の長所を継承しつつ、さらなる快適性と性能向上を追求しています。船体はファイバーグラス製で、喫水は1.2メートルと浅く、さまざまな水域での航行が可能です。
居住性と快適性
Tanna 47の内部は、広々とした空間設計が特徴です。コックピットに面したU字型のギャレーと大きな開口部により、室内外の一体感が高まり、自然光が豊富に取り入れられます。ギャレーとサルーンエリアには、1,400リットルを超える収納スペースが確保され、長期のクルージングでも十分な収納力を提供します。また、フライブリッジには、前モデルであるサオナ47の2倍の広さを持つラウンジエリアが設けられ、リラクゼーションや社交の場として最適です。
操縦性とデッキレイアウト
デッキレイアウトは、人間工学に基づいた設計が施され、セーリング操作が容易に行えます。ヘルムステーションからは、コックピットやフライブリッジへのアクセスがスムーズで、クルーとのコミュニケーションも円滑です。さらに、5~9平方メートルのソーラーパネルを装備することで、航行中のエネルギー自給率を高め、環境への配慮もなされています。
キャビン構成
Tanna 47は、オーナーのニーズに合わせて3キャビンまたは5キャビンのレイアウトを選択できます。3キャビン仕様の「Maestro」バージョンでは、ウォークインシャワー付きのスイートが提供され、プライベートな空間を重視する方に最適です。一方、5つのスイートと専用バスルームを備えた「クインテット」バージョンは、家族やゲストを多く迎える場合に適しています。
技術仕様
- 全長: 13.94メートル
- 全幅: 7.7メートル
- 喫水: 1.2メートル
- メインセイル面積: 75平方メートル
- ジェノア面積: 52平方メートル
- 排水量: 14.7トン
- 燃料タンク容量: 940リットル
- 清水タンク容量: 700リットル
Tanna 47は、長距離クルージングからデイセーリングまで、多目的に対応できる設計が評価され、2023年にはCruising World誌の「ベストクルージングカタマラン」部門で「Boat of the Year」を受賞しています。その卓越したデザインと機能性により、セーリング愛好家にとって理想的な選択肢となるでしょう。