Fountaine Pajotの「New 41」は、エレガンス、性能、居住性を兼ね備えた最新のセーリングカタマランです。2024年9月のカンヌ・ヨッティング・フェスティバルで初公開され、多くの注目を集めました。この12メートルのカタマランは、長距離クルージングに最適な設計が施され、広々としたリビングスペースと優れた航行性能を提供します。
設計と構造
「New 41」は、Fountaine Pajotの新世代カタマランの先駆けとして開発されました。船体の水平ラインは、コンパクトな41フィートのサイズにもかかわらず、大型モデルに匹敵する調和とエレガンスを実現しています。また、船体前方にはチャインが施され、アップウィンド性能を向上させています。カーボン製のバウスプリットも装備され、軽量化と強度を両立しています。
駆動システム
このモデルは、内燃エンジンと電動ドライブの両方のオプションが用意されています。電動バージョンでは、2基の25kWモーター、2つの21kWhバッテリーバンク、そして2,300Wのソーラーパネルが搭載され、最大で3~4日間の自律航行が可能です。エアコン使用時でも約12時間の稼働が期待できます。この電動システムにより、従来のディーゼル推進モデルと比較して、生涯にわたる炭素排出量を46%削減することが可能です。
デッキとコックピット
デッキレイアウトには、ダブルヘルムステーションが採用され、操縦者の利便性を高めています。このヘルムステーションは中間の高さに配置され、水面やセイルの視界を確保しつつ、コックピットや新設計のサンデッキにいる乗客とのコミュニケーションも容易です。リラクゼーションエリアとして、ビミニトップやキャビン前方にサンラウンジャーが配置され、左舷のトランサムには快適なラウンジスペースが設けられています。
インテリアと居住性
船内は、クルージングの本質である安全性、快適性、そして居住性を追求したデザインとなっています。サルーンは3面の窓で囲まれ、後方のコックピットと完全に一体化する設計が施されています。ギャレーと前方のサルーンをつなぐ大きな開口部は、食事の提供やコミュニケーションを円滑にします。レイアウトは、オーナーのニーズに合わせてカスタマイズ可能で、左舷側の船体を専用のオーナーズスイートとする「Maestro」バージョンも選択できます。
技術仕様
- 全長: 11.93メートル
- 全幅: 6.92メートル
- 喫水: 1.35メートル
- メインセイル面積: 65平方メートル
- ジェノア面積: 35平方メートル
- ディスプレースメント(軽荷): 12.7トン
- 燃料タンク容量: 350リットル
- 清水タンク容量: 2×300リットル
まとめ
Fountaine Pajotの「New 41」は、最新のデザインと技術を融合させたセーリングカタマランで、快適な居住空間と優れた航行性能を提供します。環境に配慮した電動ドライブオプションや、多彩なレイアウト選択肢により、現代のセーラーの多様なニーズに応える一艇となっています。